誰しも自分が今生きてる時代に不満を持っているのではないだろうか
そんなふうに感じさせてくれる作品だった。
- あらすじ
簡単にこの物語のあらすじを説明させていただきます。
主人公の小説家志望の男性は結婚間近にして、パリへ婚約者とともに旅行へ来た。
そこでパリの魅力へと取り込まれていき、深夜の12時の時間になると、過去はいける車が来て、主人公の望む過去の世界へと誘ってくれる。
そこで、ヘミングウェイやピカソと言った黄金期ともいえるパリの重要人物と遭遇することとなる。
主人公男性はすぐにこの時代の虜になった。
その理由は、歴史的偉人と逢えたからだけではない。
心の底から美しいと思える女性と会ってしまったからだ。
その女性には彼次第に恋に落ちていく。
ここでこの女性は今の(90年代)は退屈だ。
もっと輝かしい時代に行きたいと思い、
その思考がさらに前の時代へとタイムスリップする。
そして、主人公が恋する女性は自分が臨む時代は行き、そこでの生活を懇願する。
その時主人公は気づいてしまった。
自分にとっては素晴らしい時代に生きていた人でも、当時のその人たちにとっては退屈な日常に感じていることを。
そのことに気づいた主人公は現実の世界に戻り、前から少し気の合わなかった婚約者と話し合う中で、別れることを決意し、
パリで新しい恋を探すことにした。
- 感想
いつの時代も過去の素晴らしい栄光を手に入れることができればどんなに幸せだろうか。
そう考えるのは人間であれば致し方ないことなのかもしれない。
未来は予測できず、時に言葉にも言い表せないくらいの恐怖が襲いかかってくるときもある。
そうやって今この瞬間から目を逸らして、過去へ逃避しても、本当に今ある大切にすべきものを見落としてしまう。
未来は怖い…
だが、希望はある。
未来を作るのは現在の自分で、それは決して過去の自分ではない。
今を懸命に生きれないものに明日はないと感じさせてくれるような物語でした。
パリの素敵な映像も魅力の一つです!
是非ご覧になってください!